スタートアップ=成長
<開始日:2025年1月12日(日)>
<配信日:2026年4月26日(日)>
スタートアップ=成長
著者:ポール・グレアム
https://paulgraham.com/growth.html
日本語訳:金 東煜
初版第1刷り発行 2026年4月26日
<表記について>
1. 原文をしっかり理解するために、英語の勉強がてら気になる英単語には()として日本語の意味を追記しました。
2. 英語の熟語には下線を引き、青色で表記しました。
3. 重要だと感じた文書は太字で強調しております。特に重要だと思っている文書(考え方)には、赤の太字で協調しております。
Source:https://paulgraham.com/growth.html
スタートアップ=成長
2012年9月
スタートアップとは、急成長することを前提に設計された会社です。単に新しく設立されたというだけでは、その会社はスタートアップとは言えません。また、スタートアップであるために、必ずしもテクノロジー分野に取り組んでいる必要も、ベンチャーキャピタルから資金調達をしている必要も、あるいはなんらかの「エグジット」を目指している必要もありません。スタートアップにとって唯一不可欠な要素は「成長」です。私たちがスタートアップに結び付けて考えるその他すべての特徴は、この成長から派生しているに過ぎません。
もしスタートアップを始めたいのであれば、この点を正しく理解しておくことが重要です。スタートアップはそれほどまでに厳しいものなので、少し方向を誤ったままでも成功できるだろうと期待することはできません。自分たちが目指しているのは「成長」であるということを明確に認識しておく必要があります。朗報なのは、いったん成長を実現できれば、他の多くのことは自然と整っていく傾向があるという点です。つまり、成長をコンパスのように用いることで、直面するほぼすべての意思決定において、成長を基準にすることができるのです。
セコイア:アメリカン杉
まずは、明らかでありながら見落とされがちな区別から始めましょう。新しく設立された会社のすべてがスタートアップというわけではありません。アメリカでは毎年、何百万もの会社が設立されていますが、その中でスタートアップと呼べるものはごく一部に過ぎません。大半はサービス業です。例えば、レストラン、理髪店、配管業者などがそれに当たります。これらは、いくつかの例外的なケースを除けば、スタートアップではありません。理髪店は急成長することを目的として設計されたビジネスではありません。一方で、検索エンジンのようなビジネスは、最初から急速な成長を前提として設計されています。
私が「スタートアップは急成長するように設計されている」と言うとき、そこには二つの意味を込めています。一つは「意図されている」という意味での設計です。というのも、実際にはほとんどのスタートアップは失敗に終わるからです。しかしそれだけではありません。スタートアップは本質的にも異なる存在だという意味でもあります。ちょうど、セコイアの苗木がインゲン豆の芽とはまったく異なる運命を持っているのと同じです。
この違いこそが、急成長を目的として設計された企業を指す「スタートアップ」という独立した言葉が存在する理由です。もし、すべての企業が本質的には同じで、たまたま運や創業者の努力次第で一部が非常に速く成長しただけであるなら、わざわざ別の言葉を用意する必要はありません。その場合、「非常に成功した企業」と「それほど成功していない企業」という言い方で十分なはずです。しかし実際には、スタートアップは他のビジネスとは異なる種類のDNAを持っています。Googleは、たまたま創業者が非常に幸運で勤勉だった床屋ではありません。Googleは、最初から本質的に異なる存在だったのです。
急速に成長するためには、大きな市場に向けて販売できるものを作る必要があります。それが、Googleと床屋との決定的な違いです。床屋はスケールしないのです。
企業が本当に大きく成長するためには、(a)多くの人が求めるものを作ること、そして(b)そのすべての人々に届け、提供できることが必要です。床屋は(a)の点では問題ありません。ほとんどの人が散髪を必要としています。しかし、床屋にとって、そしてあらゆる小売業に共通する課題は(b)です。床屋は対面で顧客にサービスを提供するため、散髪のために遠くまで足を運ぶ人はほとんどいません。仮に来てくれたとしても、床屋はその人数を受け入れることができません。[1]
ソフトウェアを書くことは、(b)の問題を解決するための非常に優れた方法ですが、それでも(a)の点で制約を受けることはあります。例えば、ハンガリー語話者にチベット語を教えるソフトウェアを作れば、それを必要とするほとんどすべての人に届けることはできるでしょう。しかし、その人数自体は多くありません。一方で、中国語話者に英語を教えるソフトウェアを作るのであれば、それはまさにスタートアップの領域に入ると言えます。
ほとんどのビジネスは、(a)または(b)のいずれかに強く制約されています。成功するスタートアップの際立った特徴は、そのどちらにも縛られていないという点にあります。
事業アイデア
一見すると、普通の事業よりもスタートアップを始めたほうが、常に良い選択のように思えるかもしれません。どうせ会社を立ち上げるのであれば、最も大きな可能性を持つタイプを選ばない理由はない、と感じるでしょう。しかし、ここには落とし穴があります。それは、この分野が(かなり)効率的な市場だという点です。例えば、ハンガリー人向けにチベット語を教えるソフトウェアを作れば、競合はほとんど存在しないでしょう。一方で、中国語話者に英語を教えるソフトウェアを作れば、極めて激しい競争に直面することになります。なぜなら、それだけ大きな報酬(市場規模)が見込める分野だからです。[2]
一般的な企業を縛る制約は、同時にそれらの企業を守る役割も果たしています。そこにはトレードオフが存在します。例えば、床屋を開業する場合、競合相手は地域内の他の床屋に限られます。一方で、検索エンジンを立ち上げる場合、競争相手は世界中に存在することになります。
一般的なビジネスに課されている制約が守ってくれる最も重要なものは、実は競争そのものではなく、「新しいアイデアを生み出す難しさ」です。特定の地域でバーを開く場合、その地理的な制約は、事業の可能性を限定すると同時に競合から守ってくれるだけでなく、その会社の輪郭そのものを定義する役割も果たします。「バー × 特定の地域」という組み合わせだけで、小規模ビジネスとしては十分に成立するアイデアになります。これは(a)の制約を受ける企業についても同様です。自分たちのニッチは、あなたを守ると同時に、あなた自身を定義するものでもあるのです。
一方で、スタートアップを始めたいのであれば、かなり新規性のあるアイデアを考える必要があるでしょう。スタートアップは、大きな市場に提供できる何かを生み出さなければなりませんし、そのようなタイプのアイデアは非常に価値が高いため、分かりやすく思いつくものは、すでにほとんど出尽くしています。
そのアイデアの領域は、すでに徹底的に掘り尽くされているため、スタートアップは一般的に、他の誰も見落としているものに取り組まざるを得ません。私は当初、「誰も見落としているアイデアを見つけるために、意識的に探し出す努力をしなければならない」と書こうとしました。しかし、実際にはそれが多くのスタートアップの始まり方ではありません。成功するスタートアップ多くは、創業者が他の人たちとは十分に異なる視点や背景を持っているために、ほとんど誰にも見えないアイデアが彼らにとっては当たり前のように見えることから生まれます。おそらく後になってから、彼らは一歩引いて振り返り、自分たちが他の人々の盲点にあるアイデアを見つけていたことに気づき、そこから意識的にその位置に留まろうとするのでしょう。[3] しかし、成功するスタートアップが生まれるその瞬間においては、イノベーションの多くは無意識のうちに起きているのです。
成功する創業者が他と違うのは、彼らが「異なる問題」を見ることができる点です。特に、テクノロジーに強く、かつテクノロジーで解決できる問題に直面しているという組み合わせは非常に有利です。なぜなら、技術は急速に進歩するため、かつては悪いアイデアだったものが、誰にも気づかれないうちに良いアイデアへと変わることがよくあるからです。
スティーブ・ウォズニアックの問題は、「自分専用のコンピューターが欲しい」ということでした。1975年当時、それは非常に珍しい問題意識でした。しかし、技術の進歩によって、それは間もなく多くの人にとって共通の欲求となろうとしていました。ウォズニアックは単にコンピューターを欲していただけでなく、それを自ら作る能力も持っていたため、自分のために一台を作ることができました。そして、彼が自分のために解決したその問題は、その後数年間でアップルが何百万人もの人々のために解決する問題となったのです。しかし、一般の人々にとってそれが巨大な市場であると明らかになった時には、アップルはすでに確固たる地位を築いていました。
Googleも似たような起源を持っています。ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは、Webを検索したいと考えていました。しかし彼らは、多くの人とは異なり、既存の検索エンジンが本来あるべき水準に達していないことに気づく技術的な洞察力と、それをどう改善すべきかを理解する専門知識の両方を備えていました。その後数年間で、彼らの抱えていた問題は、ウェブの拡大とともに、やがて誰にとっても共通の問題となりました。Webが急速に拡大し、検索の専門家でなくても、従来のアルゴリズムでは十分ではないと感じる規模にまで成長したからです。しかし、Appleの場合と同様に、検索の重要性に世間が気づいた頃には、すでにGoogleは確固たる地位を築いていました。
これが、スタートアップのアイデアとテクノロジーとの間にある一つの結びつきです。ある分野で急速な変化が起こると、別の分野に存在していた大きく、しかも解決可能な問題が明らかになります。その変化が技術的進歩である場合もあり、そのとき変わるのは「解決可能性」です。Appleが生まれたのは、まさにそのような変化によるものでした。半導体チップ技術の進歩によって、スティーブ・ウォズニアックが自分でも手が届く価格で設計できるコンピューターを作れるようになったのです。一方で、Googleの場合、最も重要な変化はWebの成長でした。そこで変わったのは「解決可能性」ではなく、「規模」だったのです。
スタートアップとテクノロジーのもう一つのつながりは、スタートアップが「物事の新しいやり方」を生み出すという点にあります。そして物事の新しいやり方は、広い意味で言えば新しいテクノロジーでもあります。スタートアップが、技術的変化によって明らかになったアイデアから始まり、なおかつより狭い意味でのテクノロジー(かつて「ハイテク」と呼ばれていたもの)で構成された製品を作る場合、この二つは混同されがちです。しかし実際には、この二つの関係は本来別物です。原理的には、技術的変化によって駆動されたわけでもなく、かつ製品自体も狭い意味でのテクノロジーではない(広い意味でのテクノロジー)スタートアップを始めることも可能なのです。[4]
成長率
企業がどのくらいの速さで成長すれば、スタートアップと見なされるのでしょうか。これに明確な答えはありません。「スタートアップ」は明確な境界線ではなく、両極の一方を示す概念です。スタートアップを始めるということは、最初の段階では単に自らの志を表明するに過ぎません。それは単に会社を立ち上げるという決意ではなく、「急成長する会社を立ち上げる」という決意であり、その種の希少なアイデアを探し続けると誓うことでもあります。しかし、最初の段階では、その決意だけです。この点において、スタートアップを始めることは俳優になることに似ています。明確なしきい値ではなく、一つの極を示す概念です。キャリアの初期段階では、俳優とはオーディションに通うウェイターに過ぎないかもしれません。仕事を得れば成功した俳優になりますが、成功したときに初めて俳優になるわけではありません。
したがって、本当に問うべきなのは、「どの程度の成長率ならスタートアップと呼べるのか」ではなく、「成功するスタートアップは、一般的にどの程度の成長率を示しているのか」ということです。創業者にとって、これは単なる理論上の問いではありません。なぜなら、それは自分たちが正しい道を進んでいるのかどうかを問うことと同義だからです。
成功するスタートアップの成長は、通常三つの段階をたどります。
1. 最初は、スタートアップが自分たちの方向性を模索している間の、成長が遅い、あるいはほとんどない期間があります。
2. やがて、多くの人が求めるものを作る方法と、その人たちに届ける方法を見つけ出すと、急速な成長の時期に入ります。
3. そして最終的に、成功したスタートアップは大企業へと成長します。その段階では成長は鈍化します。これは一部には社内的な制約によるものであり、また一部は、その企業が提供している市場の限界に近づき始めるためでもあります。[5]
これら三つの段階を合わせると、成長曲線はS字カーブを描きます。その中でスタートアップを特徴づける成長段階は、第二段階、すなわち上昇局面です。この局面の長さと傾きが、その企業がどれほど大きくなるかを決定します。
その傾きこそが、会社の成長率です。すべての創業者が常に把握しておくべき数値が一つあるとすれば、それは自社の成長率です。成長率こそが、スタートアップを測る尺度です。この数値を知らなければ、自分たちがうまくいっているのか、それとも問題を抱えているのかさえ分からないのです。
私が創業者に初めて会って成長率を尋ねると、「毎月およそ100人の新規顧客を獲得しています」と答える人がいます。しかし、それは成長率ではありません。重要なのは新規顧客の絶対数ではなく、既存顧客数に対する新規顧客の比率です。もし本当に毎月一定数の新規顧客しか増えていないのであれば、それは危険な状態です。なぜなら、それは成長率が低下していることを意味するからです。
Y Combinatorでは、成長率を週単位で測定します。その理由の一つは、Demo
Dayまでの時間が非常に限られているからです。もう一つの理由は、スタートアップの初期段階では、自分たちの取り組みを調整するために、ユーザーから頻繁にフィードバックを得る必要があるからです。[6]
YC期間中の良い成長率は、週あたり5〜7%です。もし週10%を達成できれば、非常に優れた成果を上げていると言えます。一方で、週1%しか伸びていないのであれば、それはまだ自分たちが何をすべきかを見極められていない兆候です。
成長率を測るうえで最も適した指標は売上です。まだ課金していないスタートアップにとって次に適している指標は、アクティブユーザー数です。アクティブユーザー数は、売上成長の妥当な代替指標になります。なぜなら、いずれそのスタートアップが収益化を始めたとき、売上はおそらくアクティブユーザー数に一定の倍率を掛けたものになると考えられるからです。[7]
コンパス
私たちは通常、スタートアップに対して、自分たちが達成できると考える成長率をまず設定し、その数値を毎週達成することに集中するよう助言しています。ここで重要なのは「ただそれだけ」という点です。例えば、週7%の成長を目標に設定し、それを達成できたのであれば、その週は成功です。それ以上にやるべきことはありません。しかし、もし達成できなかったのであれば、その週において最も重要だった唯一の目標に失敗したことになります。その場合は、それ相応に強い危機感を持つべきです。
プログラマーであれば、ここで私たちが何をしているのかすぐに分かるでしょう。私たちは、スタートアップを始めるという行為を、「最適化問題」に変換しているのです。そして、コードの最適化を試みたことのある人なら誰でも、そのような狭い焦点がいかに強力で効果的かを知っているはずです。コードの最適化とは、既存のプログラムを取り上げ、それが消費する何か――通常は時間やメモリ――をより少なくなるように改良することです。そのプログラムが何をすべきかを改めて考える必要はありません。ただ速くすればよいのです。多くのプログラマーにとって、これは非常に満足感のある作業です。焦点が限定されることで一種のパズルのようになり、しかも思っているよりも速く解決できることに驚くことが多いのです。
成長率を達成することに集中すれば、本来は途方もなく複雑で多面的な「スタートアップを始める」という問題を、単一の問題にまで単純化することができます。目標とする成長率を基準にすれば、あらゆる意思決定の基準として使うことができます。必要な成長をもたらすものであれば、それはそれだけで正しいのです。カンファレンスに2日間参加すべきか。もう1人プログラマーを採用すべきか。マーケティングにもっと注力すべきか。大口顧客の獲得に時間を費やすべきか。新機能Xを追加すべきか。答えは単純です。目標とする成長率を達成できるかどうか。それに資するなら、やるべきです。[8]
毎週の成長率で自分たちを評価するからといって、1週間先までしか考えなくてよいという意味ではありません。ある週に目標を達成できなかったときの痛み(その週において唯一重要だったことに失敗したという痛み)を一度でも経験すると、将来そのような痛みを避けられる可能性のあることには何でも関心を持つようになります。そのため例えば、もう一人プログラマーを雇うことも検討するようになるでしょう。その人は今週の成長には貢献しないかもしれませんが、1か月後には新しい機能を実装し、それがより多くのユーザーを獲得することにつながるかもしれません。
ただし、それは次の条件を満たす場合に限ります。
(a) 新しい人を採用することによる混乱や手間が、短期的に目標数値を逃す原因にならないこと。
(b) 新しい人を採用しなければ、今後も目標数値を達成し続けられるかどうかに対して、十分な不安を感じていること。
将来のことを考えないという意味ではありません。ただ、必要以上に将来のことを考えないというだけです。
理論的には、このようなヒルクライミング(段階的最適化)型のやり方はスタートアップを困難な状況に導く可能性があります。つまり、局所的な最大値(ローカルマキシマ)に行き着いてしまう可能性があるからです。しかし実際には、そのようなことはほとんど起こりません。毎週、成長目標を達成しなければならない状況は、創業者に行動を促します。そして「行動すること」と「行動しないこと」の差こそが、成功を分ける最も重要な要素です。
十回のうち九回は、座って戦略を練っているだけというのは、単なる先延ばしにすぎません。
それに対して、どの「山」を登るべきかについての創業者の直感は、本人が思っている以上に正確なことが多いものです。さらに、スタートアップのアイデア空間における「最大値」は、鋭く尖って孤立した一点として存在しているわけではありません。多くの場合、かなり良いアイデアのすぐ隣には、さらに優れたアイデアが存在しています。
成長を最適化するという考え方の興味深い点は、それ自体がスタートアップのアイデアを発見する手段になり得るということです。成長の必要性を、一種の進化圧として利用することができるのです。もし最初にある計画から始めて、例えば毎週10%の成長を維持するために必要に応じて計画を修正していくと、当初思い描いていたものとはかなり異なる会社になっているかもしれません。しかし、毎週10%の成長を継続して実現できるものがあるとすれば、それはほぼ間違いなく、最初に思い描いていたアイデアよりも優れたものになっているはずです。
ここには小規模ビジネスとの類似点があります。特定の地域に立地しているという制約がバーというビジネスの性格を形づくるのと同じように、一定の成長率で成長しなければならないという制約が、スタートアップの姿を形づくるのです。
一般的には、最初に描いたビジョンにこだわるよりも、その制約が導く方向に従う方がうまくいくことが多いものです。それは、科学者が「自分の望む結論」に引きずられるのではなく、「真実が導く方向」に従う方が良いのと同じです。リチャード・ファインマンが「自然の想像力は人間の想像力よりも偉大だ」と語ったとき、彼が意味していたのは、真実を追い続けていけば、人間が自分で作り出せるものよりも、はるかに興味深い発見にたどり着くということでした。スタートアップにとって、成長は真実とよく似た制約です。全ての成功するスタートアップは、少なくとも一部は「成長という想像力」によって形づくられているのです。[9]
価値
毎週数%ずつでも継続的に成長するものを見つけるのは簡単ではありません。しかし、もしそれを見つけることができたなら、驚くほど価値のあるものを発見した可能性があります。将来に向かってその成長を投影してみれば、その理由が分かります。
|
週次 |
年次 |
|
1% |
1.7倍 |
|
2% |
2.8倍 |
|
5% |
12.6倍 |
|
7% |
33.7倍 |
|
10% |
142.0倍 |
週に1%成長する企業は、1年間で約1.7倍に成長します。一方、週に5%成長する企業は、1年間で約12.6倍に成長します。例えば、月間売上が1,000ドル(YC初期のスタートアップでよく見られる典型的な水準)からスタートし、週1%の成長率の企業は、4年後でも月7,900ドル程度の売上になります。これはシリコンバレーで優秀なプログラマーが受け取る給与よりも少ない金額です。しかし、週5%の成長率を維持するスタートアップであれば、4年後には月2,500万ドルの売上に到達することになります。[10]
私たちの祖先は、おそらく指数関数的な成長に出会う機会がほとんどなかったはずです。そのため、この分野においては私たちの直感はあまり当てになりません。急速に成長するスタートアップで起こることは、創業者自身でさえ驚かされることが多いのです。
成長率のわずかな違いが、質的にまったく異なる結果を生み出します。だからこそスタートアップという独立した言葉が存在し、またスタートアップは資金調達やM&Aのように、通常の企業とは異なる行動を取るのです。そして不思議なことに、それこそがスタートアップが頻繁に失敗する理由でもあります。
成功したスタートアップがどれほど大きな価値を生み出し得るかを考えると、期待値の概念を理解している人であれば、失敗率が高くない方がむしろ不思議に思えるはずです。
仮に成功したスタートアップが創業者に1億ドルをもたらすとすれば、成功確率がわずか1%であっても、スタートアップを始めることの期待値は100万ドルになります。さらに、十分に賢く、強い意志を持った創業者チームであれば、その規模の成功を収める確率は1%を大きく上回る可能性があります。適切な人物、例えば若き日のビル・ゲイツのような人であれば、その確率は20%、あるいは50%に達することさえあり得るでしょう。したがって、多くの人がスタートアップに挑戦したがるのは不思議ではありません。効率的な市場においては、失敗するスタートアップの数は成功の規模に比例するはずです。そして成功の規模が非常に大きい以上、失敗の数もまた非常に多くなるはずなのです。[11]
これはつまり、ある時点において、スタートアップの大多数は最終的には何の成果にもつながらないことに取り組んでいるにもかかわらず、その運命づけられた見込みのない取り組みに努力を「スタートアップ」という大げさな名称で正当化しているということを意味します。
私はこれを気にしていません。これは俳優や小説家といった、他のハイベータな(市場感応度が高い)職業でも同じことが起きているからです。私はもうずいぶん前からそれに慣れています。しかし、この状況を気にする人は多いようです。特に、一般的なビジネスを始めた人たちにとってはそうした傾向があります。いわゆるスタートアップがこれほど注目を集めていることに不満を感じる人も多く、その大半は結局何にもならないにもかかわらず、なぜそこまで注目されるのかと疑問に思っているのです。
一歩引いて全体像を見れば、彼らの憤りも和らぐかもしれません。彼らの誤りは、逸話的な事例に基づいて判断しているために、無意識のうちに平均ではなく中央値で評価してしまっている点にあります。中央値のスタートアップを基準にすれば、スタートアップという概念そのものが詐欺のように見えてしまいます。なぜ創業者がスタートアップを始めたがるのか、あるいは投資家が資金を投じたがるのかを説明するために、「バブル」という概念を持ち出さざるを得なくなります。しかし、これほどばらつきの大きい領域において中央値を使うのは誤りです。中央値ではなく平均的な結果に目を向ければ、なぜ投資家がスタートアップを好むのか、そして創業者自身が平均的な人間でないのであれば、なぜスタートアップに挑戦することが合理的な選択となり得るのかが理解できるでしょう。
投資取引
なぜ投資家はこれほどまでにスタートアップを好むのでしょうか。なぜ彼らは、堅実に利益を生み出すビジネスではなく、写真共有アプリのようなものにこれほど熱心に投資したがるのでしょうか。その理由は、単に明白な理由だけではありません。
あらゆる投資の評価基準は、リターンとリスクの比率です。スタートアップがその基準を満たすのは、非常に高いリスクを伴う一方で、成功した場合のリターンが非常に大きいからです。しかし、投資家がスタートアップを好む理由はそれだけではありません。よりゆっくり成長する通常のビジネスであっても、リスクもリターンも低い場合には、同様に良好なリスクリターン比率を持つ可能性はあります。では、なぜベンチャーキャピタルは高成長企業にしか関心を持たないのでしょうか。その理由は、彼らが資本を回収することで利益を得る仕組みだからです。理想的にはスタートアップがIPO(株式公開)を行ったとき、あるいはそれが難しい場合でも、買収されたときに資金を回収することで収益を得るのです。
投資からリターンを得るもう一つの方法は、配当という形です。では、なぜ通常の企業に投資して利益の一定割合を受け取るような、並行するベンチャーキャピタルのような業界が存在しないのでしょうか。その理由は、非公開企業を支配している人たちが、会社の利益がほとんど出ていないように見せかけながら、実際には収益を自分たちに流すことがあまりにも容易だからです(たとえば、自分たちが支配している仕入先から不当に高い価格で部品を購入するなど)。もし配当を目的に非公開企業へ投資するのであれば、投資家はその企業の帳簿を常に厳しく監視し続ける必要があります。
ベンチャーキャピタルがスタートアップへの投資を好む理由は、単にリターンの大きさだけではなく、管理や監督が非常に容易であるという点も理由です。創業者は、投資家を豊かにすることなく自分たちだけが利益を得ることができないのです。[12]
では、なぜ創業者はベンチャーキャピタルから資金を受け入れようとするのでしょうか。答えはやはり成長のためです。良いアイデアと成長の間にある制約は、双方向に作用します。単にスケール可能なアイデアがなければ成長できないというだけではありません。そのようなアイデアを持っていても、十分なスピードで成長しなければ、競合に先を越されてしまいます。特に、ネットワーク効果が働くビジネスにおいては、成長が遅すぎることは極めて危険です。そして優れたスタートアップの多くは、何らかの形でネットワーク効果を持っています。
ほとんどの企業は、立ち上げ時にある程度の資金を必要とします。しかしスタートアップは、すでに黒字である場合や、黒字化できる見込みがある場合であっても資金調達を行うことがあります。将来もっと高い価値になると考えている企業の株式を、その時点で売るのは愚かなことのように見えるかもしれません。しかしそれは、保険に加入することと同じで、決して愚かな行為ではありません。本質的に、最も成功しているスタートアップは資金調達をそのように捉えています。自社の収益だけでも成長することは可能ですが、VCから提供される追加の資金や支援によって、さらに速く成長することができるのです。資金調達を行うことで、自分たちの成長速度を選ぶことができるようになります。
より速く成長するための資金は、常に最も成功しているスタートアップのもとに集まります。なぜなら、VCはスタートアップを必要としている度合いのほうが、スタートアップがVCを必要とする度合いよりも大きいからです。収益性のあるスタートアップであれば、その気になれば自社の収益だけで成長することも可能です。成長速度が遅くなることには多少のリスクはありますが、それが致命的になる可能性は低いでしょう。一方で、VCはスタートアップに投資しなければなりません。特に、最も成功しそうなスタートアップに投資できなければ、VC自身のビジネスが成り立たなくなってしまいます。つまり、十分に有望なスタートアップであれば、断る方がむしろおかしいほど有利な条件で資金提供の申し出を受けることになります。それでもなお、スタートアップの成功の規模が非常に大きいため、VCはそのような投資からでも利益を得ることができるのです。自分の会社が高い成長率によって到達し得る価値にまで成長すると本気で信じるには、ある意味で常識外れである必要があります。しかし、実際にそう信じる人たちもいるのです。
ほぼすべての成功したスタートアップは、買収の提案も受けることになります。それはなぜでしょうか。スタートアップのどのような点が、他の企業に「買いたい」と思わせるのでしょうか。[13]
根本的には、成功したスタートアップの株式を誰もが欲しがるのと同じ理由です。急速に成長している企業は価値があるからです。例えば、eBayがPayPalを買収したのは非常に良い判断でした。現在では、PayPalはeBayの売上の43%を占めており、おそらく成長の面ではそれ以上の貢献をしているからです。
しかし、買収側にはスタートアップを欲しがるもう一つの理由があります。急速に成長する企業は、単に価値があるだけでなく、同時に脅威でもあるのです。もしそのまま拡大し続ければ、やがて買収側自身の領域にまで進出してくる可能性があります。多くのプロダクト買収には、ある種の「恐れ」の要素が含まれています。たとえそのスタートアップ自体が直接の脅威でなかったとしても、競合他社がそれを手に入れた場合に何が起こるかを考えると、不安を感じるからです。そして、このようにスタートアップは買収側にとって二重の意味で価値を持つため、買収側は通常の投資家よりも高い価格を提示することがよくあります。[14]
理解すること
創業者、投資家、そして買収者の組み合わせは、自然なエコシステムを形成しています。この仕組みは非常によく機能しているため、十分に理解していない人たちは、物事が時にあまりにも整然と進む理由を説明しようとして、陰謀論を作り出してしまいます。それは、私たちの祖先が、あまりにも整いすぎているかのように見える自然界の仕組みを説明するためにそうしたのと同じです。しかし、この仕組みを裏で動かしている秘密の結社など存在しません。
もしインスタグラムに価値がないという誤った前提から出発するならば、マーク・ザッカーバーグにそれを買収させるための「黒幕」の存在を想定せざるを得なくなります。しかし、マーク・ザッカーバーグを知る者にとって、それはまさに最初の前提がいかに不合理であるかを示す背理法(reductio ad absurdum)にほかなりません。彼がインスタグラムを買収した理由は、それが価値を持つと同時に脅威でもあったためであり、その価値と危険性を生み出していたのが成長だったのです。
スタートアップを理解したいのであれば、まず成長を理解することが重要です。成長はこの世界におけるあらゆるものを動かす原動力です。スタートアップが通常テクノロジーに取り組む理由も、成長にあります。急成長する企業のアイデアは極めて希少であるため、それを見つける最良の方法は、変化によって新たに実現可能となったものを発見することであり、そして急激な変化を生み出す最大の源泉がテクノロジーです。また、多くの創業者がスタートアップを立ち上げることに挑戦するのが経済的に合理的な選択である理由も、成長にあります。成長によって成功した企業は非常に高い価値を持つため、リスクが大きいにもかかわらず期待値が高くなるためです。さらに、ベンチャーキャピタルがスタートアップに投資したがる理由も成長にあります。それは単にリターンが大きいからではなく、配当からリターンを生み出すよりも、キャピタルゲインによる収益の方が運用しやすいという側面もあります。最も成功しているスタートアップが、必ずしも資金を必要としていない場合でもベンチャーキャピタルから資金調達を行う理由も、成長によって説明できます。それによって自らの成長スピードを選択できるようになるためです。そして、成功したスタートアップがほぼ例外なく買収提案を受けるのも、成長によって説明できます。買収する側にとって、急成長している企業は単に価値があるだけでなく、同時に脅威でもあるためです。
ある分野で成功したいのであれば、その分野を動かしている力を理解する必要がある、というだけではありません。スタートアップを始めるということ自体が、まさに成長を理解することそのものだと言えます。スタートアップを始める際に実際に行っていることは(そして一部の観察者にとっては、落胆させることになるかもしれませんが、まさにそれだけなのですが)、通常のビジネスよりもはるかに難しい種類の問題を解くことにコミットするということです。すなわち、急速な成長を生み出すごく稀なアイデアの一つを見つけ出すことに取り組む、ということです。こうしたアイデアは非常に価値が高いため、それを見つけるのは容易ではありません。スタートアップとは、これまでに得られた発見を体現したものにほかなりません。その意味で、スタートアップを始めることは、研究者になることを決意するのと非常によく似ています。特定の問題を解くと決めているわけではなく、どの問題が解けるのかも確実には分かりませんが、それでも、これまで誰も知らなかった何かを発見しようとすることにコミットするのです。スタートアップの創業者は、いわば経済分野における研究者のような存在です。多くの場合、特筆すべき発見には至りませんが、中には相対性理論のような発見を成し遂げる者もいます。
注釈
[1] 厳密に言えば、必要なのは「多数の顧客」そのものではなく、「大きな市場」です。ここでいう大きな市場とは、「顧客数 × 顧客が支払う金額」の積が大きいことを意味します。ただし、たとえ単価が高くても顧客数があまりに少なすぎるのは危険です。個々の顧客が持つ影響力が過度に大きくなり、結果として事実上のコンサルティング会社になってしまう可能性があるからです。したがって、どの市場に参入する場合でも、一般的には、その市場に向けて可能な限り幅広いタイプのプロダクトを作る方向に寄せたほうが、最も良い結果を得やすいと言えるでしょう。
[2] ある年のスタートアップ・スクールにおいて、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(David Heinemeier Hansson)氏は、起業を目指すプログラマーに対して、レストランをモデルとして考えるよう勧めました。私の理解では、彼が言いたかったのは、レストランが (b) において制約を受けているのと同じように、(a) に制約を受けたソフトウェア企業を始めること自体は問題ない、ということだと思います。私もこれには同意します。実際のところ、ほとんどの人はスタートアップを始めるべきではありません。
[3] このように一歩引いて状況を捉え直すことは、Y Combinatorで私たちが特に重視している点の一つです。創業者が、何かを直感的に発見していながら、その意味や影響をすべて理解していないというケースはよくあります。実際、あらゆる分野における最も大きな発見の多くも、最初は同じような形で生まれているのだと思います。
[4] 私は「How to Make Wealth」の中で、スタートアップとは「難しい技術的問題に取り組む小さな会社」だと書きましたが、それは誤りでした。それが最も一般的なパターンではありますが、唯一の形ではありません。
[5] 理論的には、企業は自らが属する市場の規模によって制限されることはありません。なぜなら、新しい市場へと進出すればよいからです。しかし実際には、大企業がそのように新市場へ拡大していく能力には限界があるように見えます。つまり、市場の限界に突き当たることによって生じる成長の鈍化は、最終的には内部的な限界が別の形で表れたものに過ぎないとも言えます。
こうした限界の一部は、組織の形を変えることで克服できる可能性もあります。具体的には、組織を分割することによってです。
[6] もちろん、これはすでにローンチしている、あるいはYC期間中にローンチ可能なスタートアップに限った話です。新しいデータベースを構築しているようなスタートアップは、おそらくそのようには進められないでしょう。しかし一方で、まず小さく何かをローンチし、その成長率を進化の圧力として活用するという手法は非常に価値があります。もしそのような形で始められる会社であれば、ほぼ間違いなくそうすべきだと言えます。
[7] もしそのスタートアップが、FacebookやTwitterのような道をたどり、将来的に非常に人気が出ることを期待しているものの、まだ明確な収益化の計画を持っていない場合には、成長率はより高くなければなりません。たとえそれが売上成長の代替指標であったとしても、そのような企業が成功するためには、膨大な数のユーザーを必要とするからです。
また、ある種の落とし穴にも注意が必要です。何かが急速に広がっているように見えても、同時に解約率(チャーン)も高い場合があります。その場合、潜在的なユーザーを取り尽くすまでは純増が順調に見えますが、そこに達した瞬間、成長が突然止まってしまいます。
[8] YCの内部で「成長をもたらすものであればそれは正しい」と言うとき、それには暗黙の前提があります。例えば、顧客の生涯価値(LTV)を上回るコストをかけてユーザーを買うことや、実際にはアクティブでないユーザーをアクティブとして数えること、あるいは完璧な成長曲線を作り出すために招待を意図的に増やし続けることなどの、ごまかしは含まれません。仮にそのような手口で投資家を欺くことができたとしても、最終的に損をするのは自分自身です。なぜなら、自分たちのコンパスを狂わせてしまうからです。
[9]だからこそ、成功したスタートアップは単に「最初の素晴らしいアイデアの具現化」にすぎないと考えるのは、非常に危険な誤解なのです。最初に探すべきものは、必ずしも完成された素晴らしいアイデアというよりも、将来的に素晴らしいアイデアへと進化する可能性を持つアイデアです。ここで危険なのは、有望なアイデアが単に偉大なアイデアのぼんやりした初期版というわけではないという点にあります。むしろ多くの場合、それらは性質そのものが異なります。なぜなら、そのアイデアを進化させていく際に最初に利用するアーリーアダプターは、市場全体のユーザーとは異なるニーズを持っているからです。例えば、Facebookへと進化したアイデアは、Facebookの単なる一部分ではありません。Facebookへと進化したアイデアは、「ハーバード大学の学部生向けのサイト」だったのです。
[10] では、もしある会社が非常に長い期間にわたって毎年1.7倍で成長し続けたらどうでしょうか。そうすれば、成功したスタートアップと同じくらい大きく成長できるのではないでしょうか。理論上はもちろん可能です。例えば、月収1,000ドルの仮想の会社が週1%の成長率で19年間成長し続ければ、週5%の成長率で4年間成長する会社と同じ規模になります。しかし、このような成長軌道は、不動産開発のような分野ではよく見られるかもしれませんが、テクノロジー業界ではほとんど見られません。テクノロジーの分野では、ゆっくり成長する会社は、一般的にそれほど大きく成長することはないのです。
[11] 期待値の計算は、金銭に対する効用関数が人によって異なるため、結果も人それぞれに変わります。つまり、多くの人にとって最初の100万ドルは、その後の100万ドルよりも価値が大きいのです。その差がどれほど大きいかは人によって異なります。より若い、あるいはより野心的な創業者ほど、この効用関数はフラットになる傾向があります。そしてそれが、おそらく最も成功したスタートアップの創業者が比較的若い傾向にある理由の一つなのでしょう。
[12] より正確に言えば、これは最大の成功を収めた企業において当てはまることであり、実際のリターンの大部分はそこから生まれます。スタートアップの創業者も、自分が支配する会社に対して不当に高い価格で部品を売ることで、会社の犠牲のもとに自分を利するような行為をすることは可能です。しかし、Googleの創業者がそのようなことをする価値はありません。そのような行為に誘惑されるのは、むしろ失敗しつつあるスタートアップの創業者くらいでしょうが、そのような企業はベンチャーキャピタルにとってはすでに損失として処理される対象にすぎません。
[13] 買収には大きく分けて二つの種類があります。一つは、買収側が事業そのものを欲して行うケースと、もう一つは、従業員だけを目的として行うものです。後者はしばしば「HRアクイジション」と呼ばれます。形式上は買収であり、場合によっては創業者にとっての期待値に大きな影響を与える規模になることもありますが、買収側から見ると、こうしたHRアクイジションは採用ボーナスに近いものとして捉えられています。
[14] 私はかつて、ロシアから来たばかりの創業者たちにこの話を説明したことがあります。企業にとって脅威となれば、むしろプレミアムを払ってでも買収されるという考え方は、彼らにとって新鮮だったようです。「ロシアでは単に殺されるだけだ」と彼らは言いましたが、半分は冗談でした。経済的に見れば、既存企業が新たな競争相手を単純に排除できないという事実は、法の支配がもたらす最も価値のある側面の一つかもしれません。したがって、既存企業が規制や特許訴訟などを通じて競争相手を抑え込んでいる状況を目にした場合には、私たちは注意を払うべきです。それは単に法の支配から逸脱しているからではなく、法の支配が本来目指している目的から逸脱している可能性があるからです。
本稿の草稿をご確認いただいたサム・アルトマン(Sam Altman)、マーク・アンドリーセン(Marc Andreessen)、ポール・ブックハイト(Paul Buchheit)、パトリック・コリソン(Patrick Collison)、ジェシカ・リビングストン(Jessica Livingston)、ジェフ・ラルストン(Geoff Ralston)、およびハージ・タガー(Harj Taggar)の皆様に、心より感謝申し上げます。
<特記事項>
1.原文(当該の言語)をベースに、英語、日本語、韓国語へと翻訳を行っております。
2.配列の順番は、原文(当該の言語)を主としているため、その都度、順序は変わります。
3.英語から日本語への翻訳は、英辞郎アルク:https://eow.alc.co.jp/)を活用しております。また、文書全体の翻訳はChatGPT(https://chatgpt.com/)を活用しておりますため、多少ニュアンスの違いが生じる可能性があります。
4.本ブログの内容に訂正または修正及び追記が必要な場合は、当該の文書に対してコメントをいただけますと対応させていただきます。
5.特定のコンテンツにおいて、より具体的な説明または文献情報が必要な場合は、当該の内容についてコメントいただきますと可能な限りご対応させていただきます。
6.掲載内容は予告なしに追記または修正が加わる可能性がありますのでご了承ください。
次回の更新は2026年5月3日(日)に予定されています。どうぞお楽しみに!
다음 업데이트는 2026년 5월 3일(일)에 예정되어 있습니다. 많은 기대 부탁드립니다!
The next update is scheduled for Sunday, May 3, 2026. We hope
you look forward to it!



コメント
コメントを投稿